不毛地帯 第五話

近畿商事を退職することを決心した壱岐は辞職を申し出るが。

ラッキードF104を防衛庁次期戦闘機と決定させる事に成功したものの同期の川又を自殺に追い込んでしまった責任から、壱岐正(唐沢寿明)は大門社長に辞表届を提出。
しかし、慰留されとどまることに。


7年後、壱岐は常務取締役に昇進していた。

辞職を思いとどまったあと、大門社長から東京支社鉄鋼部長のポストを与えられる。
壱岐は同業の商社を買収する策を立案し、功績を収めることになった。

鉄鋼部長として成果を収めた壱岐は、大門社長の命により業務本部長に抜擢され、社内の業容を繊維から非繊維へ移行させる計画を立案することから始める。
社長直属の業務本部は、兵藤(竹野内豊)や海部らを集めた部署。
重工業化が進展してくる日本の中で総合商社として残るためには経営戦略を立てる必要があり、大本営参謀だった壱岐の腕が試される。

しかし、業務本部による計画は繊維部門の反発の恐れや、里井副社長(岸部一徳)をはじめとする役員からも妬まれ、一筋縄ではいかないようだ。
200人の人事異動の計画も社長からは受け入れられず、せめて100人とするようにとの話があったほど。


壱岐は業務本部へ戻ると、兵藤から気になるテレックスが届いたとの報告を受ける。
その内容は、近畿商事が入札に加わっているスエズ運河の浚渫工事が中止になったとのこと。
スエズ運河は地中海と紅海とを結ぶ運河で、ヨーロッパからアジアへの最短航路の手段でもあった。
この文を読んだ壱岐は第三次中東戦争が勃発する兆候なのでは、と推測する。
こうなると、スエズ運河封鎖され通行できなくなると、南アフリカのケープタウン経由では運賃が高騰し需要が高まると見られる。
しかし、イスラエルとアラブ連合(エジプト、シリアなど)との兵力の差は開いており勃発する可能性は低いと否定する意見があったが、アラブ側からの情報である事から、イスラエルからも情報を手に入れる必要があると、壱岐は部下に指示を出す。

一方、東京商事の鮫島(遠藤憲一)は昇進し、取締役輸送機本部長となっていた。
東京商事にも中東からの情勢が入り、第三次中東戦争が起こることに備えるように指示を出していた。


ある夜、陶芸家の秋津千里(小雪)との会食に臨む。
その前に逮捕された元同僚の小出とおぼしき姿が窓から見えた。
秋津から相談があり、比叡山に籠もっている兄(佐々木蔵之介)が結核を患っており説得してほしいということであった。

クラブに2人で飲んでいると、黄紅子(天海祐希)が近くへやってくる。
紅子は壱岐を冷やかしていたが、イスラエルが軍事力を強化しているらしいとの話をする。
そこで、タケナカカンジという男を探ってみるように助言を受ける。

壱岐は千里をホテルまで送り、別れた。
家に帰る壱岐は、直子(多部未華子)の縁談の写真がテーブルに置いてあった。
直子が自宅に帰ってくると、男が家まで送りに来ていた。
男は鮫島倫敦と名乗り、父親は東京商事に勤めていると聞かされる。
壱岐は娘に夜遅くまで遊ぶ男とつきあうのはやめた方がよいと、機嫌が悪くなる。

東京商事の新社長就任のパーティーがホテルで開催された。
鮫島は次期社長になるのではと社内で噂になっていた。
その鮫島が出席している壱岐を見つけ、挨拶を交わした。
話の内容は壱岐が入社7年で常務に昇進したことや、今後の中東情勢、息子と娘の付き合いについて等、語り合う。

壱岐は会社からの帰宅後、元陸軍大佐谷川正治(橋爪功)の自宅を訪問。
目的は、シベリア抑留者のための機関誌発送の手伝いであった。


社長を交えた席で、里井副社長は第三次中東戦争が起こることは懐疑的な見方を壱岐に話す。
イスラエルの情報を握るタケナカ氏のルートを使いたいとする案も受け入れには慎重であったが、社長は受け入れる事にした。
ベイルートからの情報では、第三次中東戦争が90%の確率で起こるという。
社内では起こることを見越して船の手配が進んでいた。

壱岐は日東貿易社長の安蒜(アンビル)公一(団時朗)と面会を果たす。
会談の前に、安蒜はヘブライ語で電話をする。
安蒜はイスラエルはスズが40トン、ゴムが3000トンが必要だと壱岐に話す。
逆に軍事物資とされるスズとゴムが大量に必要な理由を壱岐が質問すると、安蒜はその可能性が高いと答えた。
その理由は、エジプトの大統領がアカバ湾を封鎖するとの情報が入っていた。
封鎖されるとなると、シナイ半島に侵攻してくる公算が大きいと見られいる。
重要な情報を手に入れた壱岐が帰ろうとすると、イスラエルのオレンジを出してきた。
つまり、情報と引き替えに引き受けて欲しいという提案であった。

業務本部へ戻る壱岐は、イスラエル産オレンジを部下に見せた。
近畿商事ではすでにカリフォルニア産オレンジを取り扱っており、食品部からの反発は必至。
だが、どうしても呑んでもらう他はなかった。
食品部の山本部長が文句から文句が聞こえる中、里井副社長があらわれた。
業務本部のあり方に疑問を持っていると話し、何かあったら進言するようにと告げた。

業務本部へ紅子から重要な情報が入ってきた。
黄乾臣(石橋蓮司)からの話しだと現地では緊迫した状況になっていることであり、本人が日本へ来るという話であった。
電話を切ると、背後には鮫島の姿が。
黄に会いたいという話しを紅子に話したが、あっさりとかわしてしまう。

兵藤はホテルで黄から話しを聞く。
カイロ滞在時は戦闘機が飛び交っており、今にも戦争が起きそうな気配であったということを黄は話す。
そこで、近畿商事の船舶部に1万トン級の戦標船(せんぴょうせん)の手配を依頼するが、条件は40万ドル以下で5隻が必要あり、2日以内の回答を希望しているそうだ。
戦標船は第二次世界大戦時に使用されていた船であるが、処分が進んでおり残っている船はそうそうない。

壱岐のところに安蒜から緊急の電話があり、アカバ湾が封鎖されたとの情報が入った。
すぐさま社長と副社長に話しをする壱岐であったが、副社長はそんな事が信じられないことだと受け入れず、更に業務本部は社内各署で無理を言っているとの不満をを壱岐にぶつける。
社長は副社長の怒りを鎮めさせ、緊急の役員会を開くよう命じる事にする。
里井は自室に戻ると、机上の書類をぶちまける。

一方の東京商事の鮫島は、黄との面談ができるようになった。
近畿商事が掴んでいた情報をすでに知っており、奪い取ろうとしていた。
そんななか会社から電話があり、アカバ湾が封鎖された情報を知る。
東京商事でも船の手配が実行されようとしていた。





中途で商社に入社した壱岐が年数が掛からず昇進できたことを妬んだり反発したりする役員や社員がいることは、当然のことだと考えられます。
それは彼の立案能力が人並み外れていることは勿論、人脈形成術が上手であったりするんですよね。
そういった面がプロパーの人間からからすると、排除したくなる存在にもなり得るともおもわれます。





『第三次中東戦争』とは、6月5日から10日にかけてあった戦争のことで、短期決戦であったことから「六日間戦争」とも呼ばれているそうです。
ちなみに、中東戦争は4度開戦されています。

『戦標船(せんぴょうせん)』という聞き慣れない言葉も出てきましたが、調べてみたところ『戦時標準船』であることがわかりました。
ドラマの中でも第二次世界大戦でよく使われた船である台詞が出ていたことからも、おもに戦時中日本で建造されていた輸送船や油槽船などが「戦標船」と呼ばれていたとのことです。


第三次中東戦争 - Wikipedia

戦時標準船 - Wikipedia





不毛地帯 - フジテレビ


Amazon.co.jp: 不毛地帯





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